腰痛コラム2026.10.15

40代から腰痛が長引くのはなぜ?|筋トレとストレッチはどちらがいいか、運動の始め方

「若いころは、少し休めば腰痛なんてすぐ治ったのに」。40代を過ぎた方から、よく聞くお話です。大阪・玉造の腰ひざ専門よしかわ整体院、院長の吉川祐介です。じつは私自身も、腰痛が出やすい体です。

40代から腰痛が長引くのはなぜ?|筋トレとストレッチはどちらがいいか、運動の始め方

便利な暮らしは、体を動かさない暮らし

今の暮らしは、とても便利になりました。デスクワーク、車や電動自転車での移動、ネットスーパーや宅配、在宅での仕事。外に出て体を動かす機会は、どんどん減っています。

宇宙飛行士は、宇宙ステーションで毎日トレーニングをしていても、地球に戻ると重力に耐える筋力が足りず、すぐには自分の足で立てないことがあるそうです。体は、ふだん受けている負荷に合わせて、筋力や動ける範囲を保っています。動かない時間が長く続けば、筋肉は痩せて硬くなり、関節の動く範囲も小さくなっていきます。

40代を過ぎると、こうした変化が少しずつ積み重なって、「前は休めば治った腰痛が、なかなか抜けない」という形で表に出てきやすくなります。

筋肉は、使いすぎても使わなさすぎても硬くなる

筋肉が硬くなるのは、使いすぎたときだけではありません。使わなさすぎても、筋肉は硬くなります。

筋肉は本来、縮んで力を出し、伸びてやわらかくなる、ゴムひものようなものです。ずっと同じ姿勢でいると、縮みも伸びもしない「つっかえ棒」のような状態になっていきます。しゃがめない、正座がつらい、股関節が曲がりきらない、肩や首がいつも張っている。こうしたサインは、筋肉が伸び縮みしにくくなっていることを教えてくれます。

筋肉をゴムひもにたとえた図。縮んで力を出す様子と、伸びてやわらかくなる様子

筋トレとストレッチ、どちらがいい?

答えは、どちらも役に立ちます。そして、どちらから始めるとよいかは、その方の体の状態によって変わります。

研究でも、慢性の腰痛に対する運動の研究を約250件まとめた報告では、運動をした人は、何もしなかった人に比べて、3か月後の痛みが100点満点で平均15点ほど軽くなっていました。運動の種類によって多少の差はあるものの、どの種類の運動も、何もしないよりは良いという結果です。つまり、「これが正解」の運動を探すより、続けられる運動を見つけることのほうが大切です。

運動を始めたら、かえって腰が痛くなった

「腰痛を治そうとジムに通い始めたら、かえって痛くなった」というご相談も少なくありません。

同じスクワットでも、足幅、しゃがむ深さ、重さ、速さで、腰への負担は変わります。お尻を使いたいのに腰が反っている、ひざをかばって上半身だけ前に倒している、疲れてくる後半だけ動きが崩れている。こうしたことが起きていると、運動がかえって腰の負担になります。

腰痛は、筋力だけの問題ではありません。筋肉のやわらかさ、関節の動き、体の使い方の右と左の差。これらが整っていないまま回数だけ増やすと、運動そのものが怖くなってしまいます。痛みが出るときは、がんばって慣らそうとせず、やり方を確かめてください。

院長自身の腰との付き合い方

じつは私自身、学生の頃に腰椎分離症(腰の骨の疲労骨折)を経験していて、腰痛が出やすい体です。それでも、ひどくなる前に対処できているのは、自分なりの付き合い方がわかっているからです。

私の場合、腰に痛みが出てきたら、じっとせず、まず動かします。股関節をしっかり伸ばしたり、スクワットをしたり。ひざが気になるときは、しゃがむ・曲げ伸ばしをして、ひざをしっかり動かします。

もちろん、ケガや強い打撲のあとは別で、休んで冷やす必要があります。でも、ふだんの腰の重さや張りは、痛みの出ない範囲で、早めに、いつもどおり動くことが、私にとっての近道です。

まず始めたい、3つの運動

どれも、家で道具なしでできるものです。痛みが強くなる場合は、すぐにやめてください。

自宅でできる運動。椅子につかまってスクワット、四つ這いで背中を丸める、背中を反らす
  1. 椅子につかまってスクワット:椅子の背につかまり、お尻を後ろに引くようにしてゆっくりしゃがみ、ゆっくり立つ。5〜10回
  2. 背中を丸める・反らす:四つ這いになり、息を吐きながら背中を丸め、吸いながらゆっくり反らす。5往復
  3. しゃがみ込み:慣れてきたら、かかとを床につけたまま深くしゃがむ(くわしくはぎっくり腰が怖い方への記事に)

右と左でやりにくさが違う方は、苦手なほうを少しだけ多めに。毎日少しずつ、が続けるコツです。

痛くないのに体が重い、も大事なサイン

強い痛みはないけれど、休日は横になってしまう。買い物を翌日に回すようになった。椅子から立って歩き出すまで、少し間があく。こうした「痛くないけれど重い」状態も、体の動ける量が減ってきているサインです。

以前と比べて、回数が減ったことをひとつ書き出してみてください。外出、料理、洗濯、家族との予定など、生活の場面でかまいません。痛みの強さだけでなく、減った行動も、体の状態を知る手がかりになります。

当院では、運動の前に、体のどこが動いていないか、右と左のどちらが使えていないかを確かめ、その方が続けられる運動をお伝えしています。腰痛全般については慢性腰痛のページに、通院回数と料金の考え方は料金ページにまとめています。

参考にした研究

※ この記事は一般的な体の仕組みと研究結果についての説明であり、診断や治療効果を保証するものではありません。感じ方や変化には個人差があります。痛みが強い場合やしびれがある場合は、医療機関にご相談ください。

よくあるご質問

腰痛には、筋トレとストレッチのどちらがいいですか?

どちらも役に立ちます。研究でも、どの種類の運動も、何もしないよりは腰痛を軽くしていました。体が硬い方は伸ばすことから、筋肉が使えていない方は縮める運動から、というように、その方の体の状態によって始めるとよいものが変わります。いちばん大切なのは、続けられることです。

腰が痛いときは、運動を休んだほうがいいですか?

ケガや強い痛み、しびれがあるときは休んで、医療機関で相談してください。そうでなければ、痛みが強くならない範囲で動くほうがおすすめです。運動の後に痛みが強くなり、翌日まで残るようなら、量や強さを減らしてください。

ジムやピラティスに通っても大丈夫ですか?

大丈夫です。ただ、同じ運動でも、やり方や量によって腰への負担は変わります。痛みが出るときは、回数を増やして慣らそうとせず、やり方を確かめてもらってください。

何歳からでも、体は変わりますか?

年齢に関係なく、体を動かせば、動きやすさは変わっていく余地があります。ただ、変わり方には個人差があります。急に増やさず、少しずつ続けることが大切です。

初回 検査&整体コース(60分)4,800円(税込)

カウンセリング・姿勢撮影・検査・施術・セルフケア指導まで、すべて院長が担当します(通常11,000円)

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