「腰が痛いんです」とおっしゃる方に、「どこが痛いか、指で押さえてみてください」とお願いすると、ベルトより下、お尻の上のほうを押さえる方がとても多くいらっしゃいます。大阪・玉造の腰ひざ専門よしかわ整体院、院長の吉川祐介です。

腰が痛いとき、どこを押さえているか、一度確かめてみてください。ベルトの位置より下、骨盤の後ろやお尻の上のあたりではありませんか。
実は、背骨のある「腰」と「お尻」の境目は、自分ではとても分かりにくいところです。背骨の下には骨盤があり、その骨盤の後ろを、お尻の大きな筋肉が覆っています。

当院で「腰が痛い」とおっしゃる方の体を確かめていくと、お尻の筋肉が痛みに関わっている方が、とても多いというのが実感です。痛む場所は腰でも、負担の出どころはお尻や股関節にある、ということがよくあります。
同じお尻の痛みでも、大きく分けて2つのタイプがあります。
そして多いのが、右と左で、このタイプが逆になっているケースです。片側のお尻は体を支えようと頑張りすぎて張り、反対側は使われずに弱っている。
揉んで楽になるのは、主に使いすぎの側です。使えていない側は、揉んでもあまり変わりません。お尻の痛みを揉んでもすぐ戻る方は、このタイプの違いが見落とされていることがあります。
当院では、右のお尻に痛みを感じる方が多くいらっしゃいます。よくあるのは、次のような流れです。
研究でも、慢性の腰痛がある人は、腰痛のない人に比べて中殿筋が弱い人が多く、お尻のまわりを押すと痛む人も多かったという報告があります。どちらが先かまではわかっていませんが、お尻の筋肉と腰痛が関係していることを示す結果です。
ひざの内側の痛みにも、同じ流れが関わることがあります。くわしくはひざの痛みの記事にも書いています。
お尻の筋肉は、本来、歩くたびに働く筋肉です。ところが、股関節から脚を振り出さず、ひざから下だけで歩く「すり足」になっていると、お尻の筋肉はあまり働きません。
一日に何千歩も歩いていても、お尻が使われない歩き方をしていれば、筋肉は弱っていきます。片脚で立つのが苦手になったり、歩き方に違和感が出たりするのは、そのサインのことがあります。
また、座っている時間が長いと、股関節の前側が縮こまったままになります。前かがみは平気なのに後ろに反ると腰が痛い方は、前屈は楽なのに反れない腰痛の記事もあわせてどうぞ。
右と左の差は、ふだんの動きの中で気づけることがあります。壁や机など、つかまれる場所のそばで、無理のない範囲で試してみてください。
① 片脚立ち:腰に手を当てて、片脚ずつ立ってみます。立っている側の骨盤が下がったり、体が大きく傾いたりしないか。右と左で、立ちやすさが違わないか。

② あぐらの足を入れ替える:あぐらをかいて、前に出す足を入れ替えてみます。片方だけ座りにくい、ひざの高さが違う、体がどちらかに傾く、ということはありませんか。

③ 立ったまま靴下をはく:どちらの脚で立つと、ふらつきやすいか。
これらは病気を見分けるものではなく、右と左の差に気づくきっかけです。痛みが強くなる場合は、すぐにやめてください。
右と左の差は、毎日のくせの積み重ねでできていきます。完全にそろえる必要はありません。同じ側ばかりに偏る時間を減らすことが大切です。
どれも小さなことですが、毎日のことなので、続けると体の使い方が変わっていきます。
次のような場合は、整体より先に医療機関で診てもらってください。
股関節そのものの病気や、骨・神経の問題は、医療機関で画像検査をしないとわかりません。坐骨神経痛と言われた方は、坐骨神経痛で「体操しといてね」と言われた方への記事もあわせてどうぞ。
当院では、腰の痛みでも、お尻と股関節まで含めて確かめます。
使いすぎの側はゆるめ、使えていない側は、使える状態に整えていきます。そのうえで、その方に合ったお尻の運動をお伝えします。お尻を中心にした運動の研究をまとめた報告(2023年)では、腰の痛みや日常生活の不便さが軽くなったという結果が出ています。まだ研究の数は多くありませんが、腰だけでなくお尻と股関節を見る意味を裏づけるものです。
力任せに押したり、バキバキ鳴らしたりする施術ではありません。腰痛全般については慢性腰痛のページに、坐骨神経痛については坐骨神経痛のページに、通院回数と料金の考え方は料金ページにまとめています。
腰をほぐしてもすぐ戻る方は、一度、お尻と股関節を見せてください。
※ この記事は一般的な体の仕組みと研究結果についての説明であり、診断や治療効果を保証するものではありません。感じ方や変化には個人差があります。痛みが強い場合や上記のサインがある場合は、医療機関にご相談ください。
お尻の痛みは、お尻の筋肉、股関節、腰の骨や神経など、いろいろなところから起こります。坐骨神経痛は症状の名前で、原因はひとつではありません。脚のしびれが強い、力が入りにくいといった場合は、まず医療機関で診てもらってください。
使いすぎて張っている筋肉なら、揉むと一時的に楽になることがあります。ただ、使えていない側の筋肉は、揉んでも変わりにくいことが多いです。強く揉みすぎると、かえって痛みが増すこともあるので、気持ちよい程度にとどめてください。
横向きに寝て、上の脚をゆっくり上げ下げする運動がよく使われます。ただ、見た目は簡単でも、体が倒れたり腰が反ったりして、お尻ではなく別の筋肉で上げてしまう方がほとんどです。痛みが出る場合はやめて、やり方を一度確認してもらうのがおすすめです。
はい。利き手・利き足があるように、右と左でまったく同じように体を使っている人はいません。ただ、その差が大きいほど、負担は片側に集まりやすいと当院は考えています。
初回 検査&整体コース(60分)4,800円(税込)
カウンセリング・姿勢撮影・検査・施術・セルフケア指導まで、すべて院長が担当します(通常11,000円)